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処暑の候


サギソウ(ラン科)
仲間二人と一緒に里山湿地の調査に入る。「ノアの方舟」作戦で防獣ネットに保
護された湿地内は、膝丈を超える草が繁茂して湿地から草原へと遷移が進みつつ
ある。それでも湿地植物のミズギボウシホシクサの仲間が目立つ。

昨年と同じ場所にサギソウを11株確認した。今夏の花期は少し前にピークを越
えた様子。終わりがけの花が少し残っていた。調査中の様子。湿地全体で3箇所
16株のサギソウを確認した。

モウセンゴケはほとんど見かけず。ミミカキグサムラサキミミカキグサはあち
こちで開花していた。

ノギランガンクビソウコケオトギリなどにレンズを向けて調査を終了。
シカの食害から守られた湿地は一旦消えたサギソウやトキソウが復活した。
しかし2年経った湿地の早い植物遷移を目の当たりにしながら、希少生物を守り
ながら湿地環境を適切に維持管理する難しさを思った。ただ単に囲ってしまうだ
けではなく、適度な撹乱を中に持ち込まないといけない。知恵を寄せあいたい。

【撮影データ】23/Aug/16 D500+60mmMACRO,SIGMA17-70mm