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里山の虫たち


オオムラサキ(タテハチョウ科)
ヤイロチョウに出会ったブナ林で早朝から待ち続けたが、2度ほど単発の鳴き声
を聞いただけで、姿を見ることはできなかった。車の横の地面からゴソゴソ這い
出てきたのはミヤマクワガタ♀。どうやら羽化したての様子で、離陸態勢に入っ
て翅を震わせたものの、うまく飛べずにポトンと地面に落下してしまった。同じ
ことを2度繰り返したところで車を出す。

午後後半は地元周辺をチェック。ため池でチョウトンボを1頭みかけた。怪しげ
な雲が西から近付いてきて、夕立になりそうだった。夕方の里山に入つもりでい
たのを諦めて、田んぼを巡回しているうちに雲が切れてきた。

16時を過ぎてから、防獣フェンスの扉から里山に入る。30分ほどかかって山
頂に出る。クールダウンしながら山頂広場の桜を見て回れば、お目当てのひとつ
ヤツメカミキリがひっそり動いていた。桜の幹の苔にとけ込んで暮らす希少種。

17時ごろ、尾根を渡る風が少しひんやりする頃、山頂はオオムラサキの占有行
動が始まる。自分の領空内に入る別の蝶や、ときには上空をゆくツバメにさえも
スクランブル発進で追い払う。オオムラサキの飛翔姿はなかなかちゃんと撮れな
い。毎年この季節のチャレンジが続く。

ゴマダラチョウもオオムラサキと同じエリアで占有行動を見せていた。
楽しみにしていたタマムシには会えなかったのが残念。

【撮影データ】24/Jul/16 D500+VR300F2.8,SP90mm, SIGMA10mmFE