山から下りた足で、夕方近くの海に出てみる。砂浜が整地されて、自生していた スナビキソウやハマヒルガオが大きなダメージを受けたと聞いた場所である。 たしかに、重機で均された砂浜は、植物相の希薄な単なる砂場になった感がある。 それでも、端っこに植物が残っている一画があり、スナビキソウにはアサギマダ ラが1頭、ヒラヒラと舞い寄っているのが観察された。残された僅かなハマヒル ガオの花を1つずつ覗いてゆく。 花と花の間の砂地に、小さな虫が動くのが目に入った。拾い上げてハマヒルガオ の花の中に入れて観察したのがスナムグリヒョウタンゾウムシだった。局所的に しか見られない希少種なので、ここで生き残っていてくれてホッとした。 魚露目で生息環境を入れて撮影。モデル撮影後砂に戻してやると、その姿はあっ という間に砂と同化し、脚を使ってすばやく砂の奥へと潜って消えた。 【撮影データ】26/May/16 豊岡市 D500+DX35mmF1.8+Gyoro8,SP90mm |