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里山の昆虫


ヤツメカミキリ(カミキリムシ科)
イッシキキモンカミキリのポイントを継続チェックしている。まだ発生が続いて
いる。近くでフタオビミドリトラカミキリという、ちょっと珍しいのを確認した。
ヨツキボシカミキリやラミーカミキリの季節はもう終わったようだ。

六方田んぼを見下ろす三開山を歩いてみる。時折小雨がパラつく風のない天気は、
不快指数を一気に押し上げる。汗だくで山道をたどる。リョウブの花が芳しい香
りを放ち、沢山の虫を呼び寄せている。オオヨツスジハナカミキリもその一つ。

コナラの倒木にキノコが生えており、近づいてみると沢山の虫が集まっていた。
ルリオオキノコムシ*キノコアカマルエンマムシ*、その他にもいくつかの甲虫
がいた。

ぶるぶる汗で三開山山頂。六方田んぼと市街地***の展望が開ける。大概は風が
通っている山頂だが、この日は殆ど吹かない。キアゲハ、モンキアゲハ、ミヤマ
カラスアゲハ、ジャノメチョウなどが飛び回るが、それを追い払うオオムラサキ
の姿は確認できず。発生には少し早かったようだ。オオムラサキの代わりに、ス
クランブル発進を続けていたのはゴマダラチョウだった。

同行の虫屋Uさんが、予定どおり、ソメイヨシノの幹でヤツメカミキリ*を見つけ
た。しかも交尾中のペアだ。熱心に同じ態勢を続けており、レンズが当たるほど
近くまで寄っても逃げない。存分に撮らせてもらう。
前から魚露目*
横から魚露目*
マクロレンズで図鑑カット**
※下のメスの方が色が薄く、ひとまわり大きい。

ソメイヨシノの幹に直径1〜2ミリの穿孔があり、Uさんはヤツメカミキリが
出てきた穴に違いないと考察していた。

2時間ほど山頂で観察を続け下山。山頂直下のケヤキの幹にミヤマクワガタ**
を見つけた。年をとっても、カブトやクワガタを見つけるのは嬉しいものだ。
魚露目で背景を入れて*
望遠レンズで

下りは別ルートをとったが、山全体に樹液の出ている木が少なく、虫の気配が薄
い夏の里山の状況であった。地球温暖化と樹液とは、何らかの関係性があるのだ
ろうか。

【撮影データ】16/Jul/13 D7000+VR300F2.8,*DX35mm+Gyoro8,
            **TAMRON SP90MACRO,***WG-3