早起きしたつもりでも、アプローチに時間を食ってしまうと、林道で稜線を走る ころにはすっかり朝は過ぎて行こうとする。キビタキ、オオルリ、クロツグミ、 トケン類などの声を聞きながら、シャッターチャンスは結局訪れない。 雨の降らない梅雨。山中の池は干上がる寸前で、水面を求めてモリアオガエルの 卵塊がかたまっている。アカショウビンが一瞬飛来して、すぐに森の中に消えて 行った。巣ではヒナが孵っているのかもしれない。 先に仲間が見つけて同定まで済んでいる、路肩のアミヒラタケをチェック。 ブナ林の林床は、すっかりシカに食いつくされて、整備の行き届いた都市公園 の様相を呈している。恐ろしい勢いで、但馬の自然環境がシカによって破壊され ているのだ。このまま黙って見過ごすわけにはゆかない緊急事態だ。 日陰にはアサギマダラが集まっている。観察中、おもいがけないシーンに出会っ た。アサギマダラが一箇所に寄り集まったのだ。コミュニケーションのためか、 毒のエキスがほとばしり出る植物に群れたのか。レンズを寄せすぎて散らしてし まった。(トップ写真) 蕾をチェックしておいたササユリ*は、もう花の盛りを過ぎていた。切通しの急斜 面でシカの食害から間逃れて咲いている。3株確認できた。 【撮影データ】12/Jun/13 D7000+SIGMA10mmFE,*VR300F2.8 |