3月1日、コハクチョウが鳴きながら上空を通過してゆくのを、家の中から知る ことができた。車で回ってみると、この冬の主要な餌場となった田んぼに、30 羽のコハクチョウが分散して降りていた。ヒシクイ4羽も、一つの群れのそばに いた。 観察を初めてすぐ、農道の向かい側から、30人ほどのお年寄りの一団がに賑や かに歩いてきた。次に起こることを予測し、車を出して一団とすれ違ってから、 幹線道を横断したところで止めた。外に出てカメラを構える。コハクチョウが一 斉に飛び立った。標高200mの三開山の高さまで上昇し、一旦南に向いたあと 右旋回して六方田んぼの方向へ消えて行った。 六方田んぼに向かうと南風はいよいよ強く吹き出し、強風に煽られながら飛ぶ5 羽のコハクチョウとすれ違った。コハクチョウ19羽とヒシクイ4羽は、河谷堪 水田に降りていた。 やがてコウノトリJ228♀が同じ堪水田に寄ってきた。百合地巣塔で繁殖を続ける ベテラン母さんコウノトリである。背景にコハクチョウ、その奥にヒシクイを配 して、六方田んぼならではのカットを残す。堪水田に入ったJ228は、じっと立っ たまま風上に顔を向けて強風に耐えていた。(トップ写真) 強風は警戒心の強いヒシクイの動きも封じ込め、かなり近い距離に寄っても逃げ る様子はなかった。 畦の上で 堪水田を歩く コハクチョウと 兵庫県のマークをつけたバンが通り過ぎ、河谷営農組合のセンターに入って行っ た。役所の人たちが出てきたタイミングでコウノトリがすぐ近くを歩き、サービ スを振りまいていた。 【撮影データ】01/Mar/13 六方田んぼ D7000+VR300F2.8 ※3月4日にはコハクチョウは7羽に減り、3月7日にコハクチョウ7羽とヒシ クイ4羽の混群を確認したのが終認となった。3月8日朝に渡去したものと思 われた。 |