朝霧が上がると、申し分のない青空だった。2月最後の日は、ぽかぽかと春の陽 気に包まれた。こんな日は海を見にゆくに限る。その前に、いつものポイントを 巡回チェック。35羽のコハクチョウは堪水田にいた。人が近づいて飛んだらし いヒシクイが、上空を旋回しているところだった。巣塔ではコウノトリが繁殖に 入っている様子だ。 海に出ると内海は鏡のように穏やかに佇んでおり、カモの姿もめっきり少なくな ってきた。防砂林では、この好天に合わせてか、チェーンソーの音があちこちで 唸りをあげ、林の整備が行われている。これでは鳥も寄り付かない。かろうじて ヒヨドリにレンズを向けて浜に出る。 外海はうねりが少し出ており、沖合にミミカイツブリやシロエリオオハムが潜っ ているのが見えた。ミユビシギの群れが一度だけ通過していった。浜に鳥は見当 たらず、タヌキの死骸が打ち上がっていた。 盆地に戻ると、田んぼの中の立木にハチジョウツグミを見つけた。愛想のよい個 体で、歩いて真下まで近寄らせてくれた。別角度からのハチジョウツグミ。 飛んだ後、近くの畦に降りていたハチジョウツグミ、やがて他のツグミの群れに 紛れて行った。 コハクチョウの餌場に立ち寄る。車から降りてヒシクイを撮っていると、畦を横 断するコハクチョウの列が西日の方角に見えた。いい写真が撮れたと思ったのが トップ写真。なかなか手応えを感じる写真は撮れないものである。 【撮影データ】28/Feb/13 D7000+VR300F2.8 |