朝も半分過ぎていつもの林道を行く。2週間前のジョウザンミドリシジミのポ イントは、もうすっかり終わっていて気配はまったくない。頭上の梢にを小鳥 が飛んできたので、レンズを向けるとコサメビタキ*だった。 今日の山は昆虫採集に徹そうと、目を増やすため途中で仲間を電話で呼び出し た。仲間が合流してクワガタを探しながらゆっくり流す。さっそく彼が道端で 網を張るヤマオニグモを見つけた。ヤマオニグモ*が食っているのはヒメスジコ ガネのようだった。 ヤマアジサイにヨツスジハナカミキリが付いている。交尾中のペアが多く見ら れる。交尾器がシリコンチューブのように繋がっているのが面白い。 ヒメスジコガネはあちこちでグリーンメタリックに耀いている。飛び出した大 きな目が目立つ。 仲間が地面で見つけたのはトホシカメムシ。初めてみるやつだ。2cmほどあ る大型のカメムシ。色は地味だが、怒った肩が造形的に面白い。正面からみた トホシカメムシ。10個の黒点が名前の由来。 次の観察ポイントではマタタビの花をチェック。その陰で網を張っていたヒメ グモは帰宅後カグヤヒメグモと同定。蜘蛛界の「かぐや姫」だ。ショウマの白 い花に付いていた白いコガネはヒメアシナガコガネ。模様の個体差が大きい種 のようだ。 いつもの水場まで足を伸ばし、ペットボトルに詰めてお土産に。相変わらず氷 水のように冷たい山水だ。現場でお湯を沸かす間に雨雲に覆われて、一時強く 降った。仲間にコーヒーを振る舞い、私はカップ麺で遅い昼食。雨が上がって あたりを歩いて散策。殻に毛の生えた扁平なカタツムリを見つけた。顔は見せ なかったが、その形の通り、ケマイマイというらしい。 引き返して夕方のゼフィルスを狙いに行ったが、こちらでも長い夕立に遭って 諦めて下山。結局目的のクワガタには会えずの、おっさん昆虫採集であった。 【撮影データ】 22/Jul/12 D90+60mmMacro,*VR300F2.8 |