栗の花にヒョウモンが集まっている。急傾斜のトラバースはいたる所で谷側が ひび割れており、大雨がくれば崩落しそうである。谷底からアカショウビンの 鳴き交わしが聞こえてくる。アカショウビンのヒナも巣立つ頃。 小さな卍飛翔が見えて車を止める。葉上に落ち着いたところで望遠レンズを向 ける。帰宅後の同定作業でウラクロシジミと分かった。初物のゼフィルスであ る。ウラクロシジミは翅の表面がパールホワイト。食樹はマンサクで、夕方に 活動するとある。 しばらくこの場所で観察継続。優雅に飛んできたのはヒメキマダラヒカゲ。 ベージュ系の淡い色模様がいい感じのチョウである。突然頭上をバタバタと大 きなものが飛んだ。オオムラサキが縄張りを張っていた。 ブナの枝に出てきたのはヒガラの幼鳥。枝の又からドングリを出して食べた。 この鳥も貯食行動を行うのだ。ヒガラとコガラは識別に迷う2種だが、後頭部 に白いラインを見つけるとヒガラである。 夕方のカシワ林、ススキの葉上ではヒメウラナミジャノメ*が交尾中。カシワの 葉上で一際目立つのはアカシジミ。ハヤシミドリシジミは活動時間が来るまで 目立たぬようじっと身を潜めている。 活動時間になると、あちこちでハヤシミドリシジミの卍飛翔が始まる。低い位 置に止ったハヤシミドリシジミ。キマルリと思って狙ったのはトラフシジミ。 平日にもかかわらず、地元外ナンバー車の採集者がネットを振っていた。 【撮影データ】 09/Jul/12 D90+VR300F2.8,*60mmMacro |