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蝶々遊び(前半)


ジョウザンミドリシジミ (シジミチョウ科)
梅雨終盤でぐずついた天気が続く。平日休暇の月曜日は、前線が下がって朝か
らよく晴れた。久しぶりに山に入る。今日は朝から夕方まで、日なか山で過ご
すつもりだ。

モリアオガエルの池は孵ったオタマジャクシで一杯。生まれる数と、間引かれ
る数と、絶妙なプラス・マイナスのバランスで一定の個体数維持されている。

林道を行けば、複数のポイントでジョウザンミドリシジミのテリトリに出会う。
2頭の卍飛翔が起こると、連鎖的に別の個体も飛び込んできて、6頭くらいの
塊りがあたりを高速移動する。

枝の葉上ばかりでなく、地面の草の上にも下りてくるジョウザンミドリシジミ*。
こちらは石の上に下りたジョウザンミドリシジミ*。活動が収まったところで観
察終了。

カキツバタ群生地**の様子を見に立ち寄る。作業の人が奥でチェーンソーを回
して整備が進められている。カキツバタは終わりがけで、多くは萎れた株だっ
た。鹿除けネットのお陰で、群落はかなり回復してきている様子である。車に
乗ろうとしてズボンに付いていたかカミキリに気づく。ヒメナガサビカミキリ*
だろうか。

ブナ林ではエゾハルゼミの合唱がうるさいほどだ。すっかりこの季節の主役を
奪った感がある。あたりにはアキアカネ**が目立つ。法面を落ちる水場で、お
土産の水をペットボトルに詰める。あまりの冷たさに、ボトルが満杯になるま
での短い時間手を浸けていられない。

斜面のショウマの花房にはサカハチチョウ。このオスの子鹿***は、人に大き
な警戒を見せることなく葉っぱを食べ続けていた。こうした人馴れした野生動
物がどんどん増えている。

ジギタリス***が咲いていた場所でUターン。広がるブナ原生林を眼下に望む
展望スポットでお湯を沸かしてカップ麺の昼食。カッコウ、ホトトギス、ジュ
ウイチ、クロツグミ、オオルリ、キビタキ、トラツグミなどの声を聞きながら
独り占めの景色を堪能する。40年前、この原生林の中でキャンプしたことを
思い出しながら。
※BGM:Burning Curtain by EISHOT

【撮影データ】 09/Jul/12 D90+VR300F2.8,*60mmMacro,**Sigma10mmFE,
                ***VR18-200