毎年カワアイサを観察してきた出石川のポイントは、河川改修ですっかり駄目 になってしまった。そんなことで、今冬はカワアイサの群れと向き合っていな かった。 竹野川を下流から遡る途中、カワアイサの群を近くで見ることができた。 このときはメス1羽に、オスが4羽だった。オスの白は相変わらずよく目立つ し、白過ぎで撮りにくいヤツだ。狭い川幅に加え、上を県道が通っている環境 からか、ここのカワアイサは円山川水系の群ほど警戒が強くなかった。 カワアイサをレンズで追いながら、「ケッ ケッ」の声が聞こえた。ヤマセミ がいる。カワアイサには申し訳ないが、ターゲット変更。ヤマセミはすぐに見 つけたが、こいつはすこぶる愛想が悪い。レンズを向ける前に飛んでしまった。 かろうじて遠くの証拠写真のヤマセミ♂。 この日、円山川中流域でもカワアイサ♀を観察した。少し前から見かける単独 個体だ。今回の観察で、その理由がわかった。右翼がどうやら折れている様子。 群でいるところを、たぶんオオタカに襲われたのだろう。 群から離れ、岸辺で休んでいることが多いこのカワアイサ。春が来ても、折れ た翼で北に帰ることはできない。そこで、今回のタイトルとなった。 但馬弁を翻訳すれば「可哀想なカワアイサ」 【撮影データ】 01/Feb/09 豊岡市 D90+VR300F2.8x1.4 |