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コハクチョウの旅

コハクチョウ
コハクチョウ* (カモ目カモ科/Bewick's Swan)
11月17日、遅れていた六方田んぼの冬季湛水田が始まった。再び水を得た
田んぼには、さっそくカモの群れが入り、放鳥コウノトリが餌を採った。23
日朝刊の但馬面に、前日午後(22日の午後2時ごろ)5羽のコハクチョウが
この湛水田に降り立ったニュースが載った。

今期の豊岡盆地でのコハクチョウ初認は一ヶ月前の10月21日。我々が六方
田んぼで4羽のマガンを観察していた最中、円山川の玄武洞付近の浅瀬で5羽
(成鳥2+幼鳥3)の目撃報告があった。今回の冬季湛水田の5羽*はいずれも
成鳥。六方田んぼでの初認ということになる。とりあえずアップも。
ちなみに、昨年の同場所でのコハクチョウ初認は11月11日の1羽。

新聞記事も手伝って、次々に観察者がやってくる。やがて飛び立ち前の気配を
見せ始め、北に向かって舞い立った。すぐに西にターンし、高度を上げながら
矢次山稜線上空に達した。再び北に進路をとり、豊岡盆地の北のランドマーク
来日岳の西稜線をかすめて竹野川の谷から海に出た様子まで見届けた。来日岳
西稜線を越えるコースは、マガンをはじめ、西の越冬地へ向かうマガン・コハ
クチョウの渡りのコースになっていることは、過去の観察から分かっているこ
とだ。今回もその通りのコースで彼らは海に出ていった。

コハクチョウが去ったあと田んぼを巡回。人なつっこい放鳥コウノトリJ384♀
が車のすぐそばまで寄ってきた後、南からJ228♀が飛来、少し遅れてJ275♂が
同じ田んぼに下りてきた。J228♀とJ275♂は仲良しペアで、人口巣塔での繁殖
が期待されている。右後がJ384♀。気温が一気に下がってきて、J275♂は胸羽
を膨らませくちばしを温めていた。

【撮影データ】 23/Nov/06 六方田んぼ D2X+VR300F2.8,*VR18-200