最後にトラツグミを撮影したのは2000年2月だったから、実に3年ぶりの ことである。珍しい鳥ではないが、姿を見るチャンスがなかなか無い。それ故 に、出会ったときの嬉しさはひとしおだ。息子たちを連れて郊外の喫茶店でラ ンチを済ませた後、神社の前の小さな田んぼで彼を見つけた。息子の名誉のた めに、最初に見つけたのは長男であったと記録しておこう。 雪に覆われた田んぼにぽっかり開いた小さな湿地で盛んに餌を採っている。車 からの観察であったが、あまりに近くに来すぎてフレームに収まらない。トラ ツグミは奇妙なステップを踏みながら、それはスローダンスを舞うように、体 を揺らせながら採餌している。脚をツイストすることで、地中のミミズなどを 追い出しているようにも見える。 体全体の模様は森の林床の中で完全な保護色となるためだ。ツグミは風切羽を 体側に下げて「きをつけ」の姿勢が特徴であるが、トラツグミはそうではない。 雨覆を逆立て気味にしているのは警戒態勢のしるしか。前から見ると胸の渦巻 き模様で目が回りそう。後姿はこんな感じ。里での鵺(ヌエ)との出会いは、 いつも真冬の大雪の後にチャンスがやってくる。 【撮影データ】 01/Feb/03 豊岡市下宮, COOLPIX5000+TSN-824M |