今冬はノスリの数がとりわけ多かった。円山川の堤防国道を1kmほど走る間
に、オニグルミの枝に止まった3羽のノスリを見ることもしばしばであった。
ケアシノスリが渡来したこともあり、ノスリへの関心が一際大きいシーズンで
もあった。撮り溜めた写真の中からいくつかのノスリの姿を紹介する。
成鳥 2001年12月16日撮影
この個体は完全な成鳥であり、典型的なノスリの特徴を持っている。蝋膜と呼
ばれる上くちばしの付け根部分の色が黄色であり、虹彩はダークブラウン。
ノスリはこの虹彩のせいで奥目っぽく見え、なんとなく陰気な感じがする。
幼鳥? 2001年2月3日撮影
この個体はひょっとしたらケアシノスリではないかと注目されていた。ノスリ
にしては頭までえらく白く、虹彩も黄色。結局、近くで観察したときにこの個
体の脚を見ることができ、毛で覆われていないことを確認。ケアシノスリでは
なかった。ノスリの幼鳥と考えたいが、ひょっとしたらオオノスリの若かも?
若鳥 2002年3月16日撮影
ノスリの若鳥である。蝋膜が青灰色、虹彩が黄色、喉の茶色が濃い。これらが
若鳥の特徴である。成鳥は警戒心が強い方だが、若鳥はかなり近くまで接近を
許してくれた。真正面から撮ると、フクロウの仲間のようにも見える。
ケアシノスリ 2002年3月16日撮影
ノスリの仲間であるが、ケアシノスリはノスリとは全く違った鳥に見える。
渡去寸前の姿であるが、11月の渡来時に比べ一段と白が目立つようになった。
はるか北の故郷まで、どうか無事に帰って欲しいと祈る。
【撮影データ】 すべてCOOLPIX880 (+KOWA TSN-824M)