新雪の駒倉林道を行く
 こりゃあ、今年は雪が積もらんかも知れんな、という雰囲気を打ち破って一気 に白い世界がやってきた。1月24日は、これまでの鬱積を晴らすかのように一日 中降り続いた。  25日朝、Iがやってきた。荒天が続くかと心配されたが、何とかなりそうな気 配。雪道を慎重に走り、デポ地へと向かう。 ************************************************************************* 【日 時】1998年1月25日(日) 【行 程】 「 = 」:車,「 - 」:スキー  弥栄町 味土野(車デポ)10:20 = 11:50宮津市 上世屋12:10 -  13:35駒倉林道最高地点14:25 - 15:57味土野16:15 = 17:45上世屋(車回収) 【天 候】雪 【地 図】2万5千分の1 日置 【メンバー】I(テレマークスキー),はいかい(山スキー) *************************************************************************  Iと行くのは、一昨年の府道(弥栄町味土野〜大宮町内山)、昨年の駒倉林道 に続いて3度目。今回が一番道路に雪が多くて、平地にも雪があり、クルマの回 送に時間がかかった。しかし、恐れていた山間部の道はきれいに除雪ずみで、こ れは非常に助かった。  去年と同じコースなので、デポ地やスタート地点に迷うことなくスムーズに歩 き出す。最初は登りなので、私はシール(スキーの裏に貼る滑り止め)を貼って 歩く。  前日の大雪で積もったばかりのふかふかの雪を踏み締める。木々は枝に雪を乗 せて重そうにしなっている。周囲はすっかり冬の山。いいんだな〜、この雰囲 気。  同行のIは、今、人生の転機を迎えている(オオゲサ)。秋にそれまでの仕事をや め、一独り暮しを始め、現在次の仕事のスタートを目前に控えている。  昨年暮れに、歩いて四国八十八ヶ所巡りをしたIは、さすがによく歩く。山ス キーとテレマークスキーのハンディがもろに出る。  休憩は、先にバテた私の方から申し入れた。  深雪に座ると立ち上がるのに苦労しそうなので、道路脇の崖に持たれる体制 で、休む。その時の話題は、Iのこの数ヶ月のこと、そしてこれからのこと。  「君がどうしようと好きにすればいい。僕らは友達だから、利害関係には無縁 だし、(仕事をかなり唐突に辞めて職場を驚かせたことに対し)どうのこうの言 う気もないし…。そのかわり、はっきりいうけど、僕は君のことなんかちっとも 心配していない。僕らの友達の中で、一番心配していないのは僕だね。」  その時私の真上から、バキッ!!!!!!という音!  反射的に、手で頭を覆う。  すぐにドサッ!!と雪が頭に落ちてきた。  見ていたIによると、雪煙で姿が見えなくなったそうだ。しかし、そのまま期 待していたものが落ちてこない。手を下ろし、目を開けると、細かい枝がぱらぱ ら落ちてきた。  ズン!と私のすぐ横に大きな枝が落ちてきた。  この間2,3秒。落ちてきた枝は、折れたもとの太さが直径10cmくらいある大 きなもの。これが頭を直撃していたら…。  紙一重で助かった後は、腹を抱えて大笑い。費やした時間、約10分。  「これは、ドリフのコントの“落ち”か!」  「やっぱり、友達は心配しろってことだ」  上を見ると、私の真上の枝が折れていた。その下の枝に当たって逸れたよう だ。  その後は、先頭交代しながら、もくもくと歩く。2,3度休憩。雪は降ったり やんだり。ひどい降り方ではない。  頂上には、簡単な小屋があった。去年は晴れていたので外で休んだが、今年 は、そこに入る。雪を解かして酸性雪ラーメンダイオキシン味。  小屋があると気分が休まる。吹き込んだ雪をどけてくつろぐ。  私はシールをはがして出発。去年は、昼食中に世屋高原からスノーモービル団 がやってきて味土野までの道を圧雪してくれたが、今日はやってこない。  おかげで下りは、去年の1.5倍ほどの時間を要した。途中の竹やぶ地帯で、両 側からコウベを垂れる竹に進路をふさがれたせいでもある。  ちょっとした登り返しでIに水を開けられる。カーブミラーが見えてくるとゴ ールは近い。しかし、スキーの滑りがどんどん悪くなってきた。滑走面に雪が大 量に付着している。  しかたない。スキーを外し、ワックスを塗る。すると先行していたIが戻って きた。元気な奴。  ところで、Iは楽器を買おうとしている。琵琶だ。大学のころ、つまり7,8 年前から関心があったそうだ。最近、ウクレレやギタレレにハマッている私の影 響もあってか、買う決心がついたそうだ。  私が出没している京都市内の楽器屋の中の1軒に、琵琶があったので、今度案 内することになった。  これで、夏のキャンプには、ギター、ウクレレ、ギタレレ、琵琶、楽器がたく さんそろいそうだ。これらをてんでバラバラに弾く我々の姿を想像すると、胸が ワクワクする。  最初に回しておいたクルマが見えてきたらホッと一息。でも今日は、その後の 雪道も気が抜けない。もう一度44km走って世屋高原へ行きクルマを回収。日が暮 れ路面が凍結し、冷や冷やの運転で一日を締めくくる。   ☆丹後の國☆CXJ03743@niftyserve.or.jp《はいかい》 ↑ページトップへ