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3月も半ば。暖かな日が続く。土曜日、登山靴の手入れをした。日曜日もよく 晴れて、今シーズン最初の山歩きに向かった。近場で雪の心配もなく、そこそ この高度感を味わえる進美寺(しんめじ)山に決めた。 村はずれの路肩に車を置き、案内板の角から山に向かう。最後にこの山を登っ てから実に6年ぶりになる。お宮さんを過ぎるといよいよ山道。結構な傾斜で 道は上に延びる。落ち葉を踏みしめながらゆっくり高度を上げる。最近人が通っ た気配はなく、この道の利用者はもっぱら鹿だ。あちこちに獣臭と糞。 春の花にはまだ早かった。唯一ツチグリにレンズを向けた程度。鳥相も薄い。 カラ類が鳴くのと、ときどきウグイスの声が聞こえた。山頂への分岐を左に取っ て、巻き道を寺まで。 本堂の裏手に水溜りがあり、ヒキガエルの卵が産まれていた。回りこむと、雪 の上にヒキガエルが仰向きに死んでいた。産卵時に命を落とすものが多いが、 右後足がちぎれたこの個体もそんな運命を辿ったのだろうか。近くの倒木の下 からはヒキガエルの鳴き交わしが聞こえていた。姿に似合わず「クックッ」と 可愛らしく鳴く。 雪囲いの本堂はこんな佇まい。境内は紅梅と白梅が花を咲かせて、豊岡盆地の 展望が開ける。お湯を沸かしてカップ味噌汁が温かい。簡単に昼食を済ませて 出発。いつもの通り、本堂裏から山頂への道をたどり、新しくなった鳥居の前 で手を合わせてから下山。ここから10分ほどで山頂だが、わざわざ行ってみ るほどのピークではない。 どこかにシュンランが咲いていないかと注意しながら下っていったが、とうと う見つけることが出来なかった。少し時期が早かったのは確かだが、鹿が食べ てしまったかも知れない。半分ほど下りたところで、年配の男性が上ってこら れたのが意外だった。やはり花を求めての山登りだったのだろうか。 急斜面は下るのも消耗する。落ち葉で滑るのも厄介だ。ようやく最後の石段に 下りたった。但馬の里山に場違いに思えるシュロの木を見つけてシャッターを 切る。重いカメラを肩から下げ、ザックには400ミリを入れてきたけど、被 写体には恵まれなかった。 車まで戻って進美寺山を振り返る。冬の眠りから目覚めたばかりの山歩き。 なまった体に程よいストレスとなった。 撮影:D2X+SIGMA17-70MACRO 【 登山日 】08年3月16日(日) 【 目的地 】進美寺山(361m) 【 山 域 】但馬 【 コース 】赤崎集落からピストン 【 天 候 】晴れ 【メンバー】たじまもり+妻たじま 【 マップ 】持たず 【 タイム 】P11:30…展望所11:53…進美寺12:28-13:05…P13:55 |