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恒例のカタクリ登山、毎年冬の積雪状況を見ながらタイミングを図るのも楽し みの一つ。暖冬の昨年は4月8日に登って満開手前の状況だった。今期は山に 雪が多かったので少し遅れるだろうと思った。4月12日・13日の週末を狙っ ていたけど、天候不良で果たせず。次週に持ち越したが19日はあいにくの天 気。順延して20日の日曜日に山に向かった。 昨年は一人寂しく歩いたコース。今年は5人のパーティで賑やかな登山となっ た。娘Kは小学生の時以来の三川山だ。我が家にステイした友人のHさんも但 馬の真髄に触れる山歩きにご招待。妻とYさんも足腰を鍛えるためのトレーニ ングを兼ねて今日のコースに臨んでいる。 天気は急速に回復しており、歩き始めた頃には青空も少しずつ覗きだした。 堰堤までに目に付いたキクザキイチゲ、ホクリクネコノメ、キケマン、堰堤を 越えてマムシグサ、オオタチツボスミレ、ヤマルリソウ、トキワイカリソウ。 毎年同じ場所で同じ花にレンズを向ける。昨年は一眼レフで撮ったが、今回は GX100にワイコンを着けっぱなしで撮ってみることにした。 前日まで降り続いた雨で沢は増水。渡渉時に足を濡らしてしまった者が出たが 登山に支障が出るまでには到らずに済んだ。コチャルメルソウ、エンレイソウ を見ながら岩尾根に取り付く。急登の連続で息が上がるが、シャクナゲがすぐ にも慰めてくれる。昨年は裏年だったシャクナゲ、今年はたくさんの花を咲か せている。満開には少しタイミングが早かった感じだが十分堪能する。 尾根を登り切る頃には青空に太陽。爽やかな天気になった。新緑のブナ林にワ ンポイントのタムシバの純白。キンキマメザクラの小さな花も可愛い。足元に 最初のカタクリを見つけて声を上げる。尾根では未開花だったオオイワカガミ が巻き道の傍らに咲いていた。ギンリョウソウもひっそりと顔を出している。 お気に入りのブナ林、いつもの撮影ポイントでシャッターを切る。林床にカタ クリ、斜面にシャクナゲ。この時期のブナ林は最も美しく、命の息吹に溢れて いる。毎年ここに登ってくるのは、そんな風景を体で感じたいからだ。やがて カタクリの群生地に到着。今春は株数が少ないように感じたのと、花の最盛期 は過ぎていた。妻が下斜面のカタクリにギフチョウを見つけた。朝からこの瞬 間を待っていたというカメラマン氏が飛んでこられたが、タイミングを逸して しまったようだった。 急斜面を横切る登山路に陣取ってお弁当にする。お湯を沸かしてカップ味噌汁 を振舞う。食後のコーヒーは雪の残る沢で汲んだ水で入れた。カラやアカゲラ、 カケスが鳴きながら通り過ぎる。沢からはオオルリの囀りが続いている。 1時間ほど過ごしたあと来た道を引き返す。 もう一度カタクリをアングルを変えて撮影。尾根の下りで新緑とシャクナゲ、 眼下に堰堤を望むいつものポイントで定点撮影。渡渉は靴を脱いで渡ってクリ ア。雪解け水の冷たさも味わうことが出来ただろう。下山すると青空に新緑が 一層輝きだし、オオルリに混じってサンショウクイの鳴き声が聞こえてきた。 三川権現社で手を合わせ、帰途につく。 【 登山日 】08年4月20日(日) 【 目的地 】三川山 【 山 域 】但馬 【 コース 】三川権現よりピストン 【 天 候 】曇りのち晴れ 【メンバー】妻、娘K、Yさん、Hさん、たじまもり 【 マップ 】持たず(エアリアマップ「氷ノ山」参照) 【 タイム 】権現11:00…カタクリ自生地12:20-13:30…権現14:30 ※撮影:GX100+ワイコン(19mm相当) |