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長く続いた猛暑の夏が終わると、長雨の初秋へと季節が移った。雨のやみ間の 晴天の平日休み、久しぶりに氷ノ山をしっかり歩くことにした。 福定の大幹線林道起点には、林道工事による通行止めの看板。とりあえず行け るとこまでと車を進め、親水公園駐車場までは問題なく入れた。先行者の1台 が駐車、身支度中にもう1台が入ってきた。8時半過ぎに親水公園を出発。 記録を辿ると、このコースの登山は2001年以来。実に17年ぶりだ。大雨 による出水で沢が荒れている。沢を横断して斜面に取り付き、すぐに布滝が見 えてくる。展望所から見上げるが、繁茂した樹木で見通しが悪い。ジグザク道 の急登が続く。昔は無かった28曲りというコース名の看板があった。このル ートは「あずき転がし」コースとして、古くからの登山者に知られたところ。 高齢者の転落事故が続いたことで、「あずき転がし」急斜面トラバースへの進 入が制限され、かつての迂回路がいまでは本道。上がる息を整えながら、ゆっ くり高度を上げて行く。 出発から50分で地蔵堂。17年前の登山記録では30分で登っているので、 加齢による体力の無さを実感する。ここで後発のカップルに追い越される。 小型犬をリードで引き連れての登山。地蔵堂周辺にはサンヨウブシの紫色の花 が咲いていた。無毒のトリカブトの仲間。紫のキノコや白いキノコが目につく。 今年はどの山もキノコが豊作のようだ。 昔は無かった階段を使って沢を横断。大量出水が沢を深く削ったのだろう。 やがて道はブナ帯に入る。ドクツルタケが多い。クチベニタケ、タマゴタケ。 最後の水場を過ぎるとすぐに氷ノ山越えの交差点。出発から1時間50分。 舂米からの単独登山者が現れ、給水してすぐに山頂に向かった。ブン回し尾根 から小学生の団体が賑やかに下降して来るのを契機に、私も山頂へ向かう。 ブナ林を通過。いつもは大段ヶ平コースのブナ林を堪能しながら歩くので、氷 ノ山越え上部のブナ林は少し物足りない。笹尾根に出ると山頂が近い。仙谷口 に二人の登山者。コシキ岩の迂回路でダイモンジソウを見つけた。 氷ノ山山頂は気持ちの良い晴れ。(トップ写真) 出発から2時間50分。3 時間を目標にしていたので、予定どおりに歩くことができた。大段ヶ平からは 1時間半ほどの歩きなので、ほぼ2倍の時間を登った。やがて小学生の団体が 到着。聞けば、8時にハチ高原を出発したとのこと。 眼の前のハチ高原はもとより、北の扇ノ山や遥か西にぼんやりと大山のシルエ ットも見えた。30分の昼休憩の後、下山開始。25分で神大ヒュッテ通過。 ここのY字路を、いつもは右にとって大段ヶ平に向かうところ、今日は左に進 む。笹薮の道は見どころも少なく単調。ときおりソウシチョウの群れが賑やか に鳴く。人面岩。あまり記憶に残っていないが、なるほど人面に見える。 笹薮の単調な斜面を下りきると東尾根の稜線。季節にはドウダンツツジの花や 紅葉が見られるが、今は面白みがない。キノコだけはあいかわらず目につく。 久しぶりに見る東尾根避難小屋。このまま稜線伝いに進み「まど登山口」に下 降する道も整備されているが、時間短縮でいつも通りの植林の階段道を下る。 小屋から25分の歩きで東尾根登山口に出る。オタカラコウが見送ってくれた。 ここからは林道をブラブラと1時間下って行く。道路脇にいろいろと花が咲い ていて退屈しない。ツルニンジン、ゴマナ、ノササゲ、ヤマジノホトトギス、 アキチョウジ、ツリバナにキバラヘリカメムシ幼、アカスジキンカメムシ幼。 ゴール直前、林道法面の崖地では工事が行われていた。親水公園駐車場には私 の車の他に新たな1台があり、私を含めて4組が同じコースを歩いたのだろう。 山頂からの下り時間はちょうど3時間。親水公園起点の周回コースは、およそ 上り3時間、下り3時間のタイムであることを改めて実感。17年ぶりの周回 登山にしては、大きな支障もなく標準タイムで歩き通せたことに、自分の体力 に少し自信を取り戻した氷ノ山登山であった。 ※撮影:D500+10-20mm,90mmMACRO 【 登山日 】2018年9月19日(水) 【 目的地 】氷ノ山(1510m) 【 山 域 】但馬 【 コース 】福定親水公園〜山頂〜東尾根周回 【 天 候 】晴れ 【メンバー】たじまもり単独 【 マップ 】持たず(エアリアマップ「氷ノ山」参照) 【 タイム 】親水公園P8:37…地蔵堂9:25…氷ノ山越10:25 …氷ノ山山頂11:25-11:55…神大ヒュッテ12:20 …東尾根避難小屋13:25…東尾根登山口13:50 …親水公園PP14:55 |