久しぶりに夫婦で山歩き。晩秋のこの季節お決まりの阿瀬渓谷に向かう。村中の
駐車場には我が家の車1台。朝霧がようやく上がろうとする谷を歩き出す。
キャンプ場入口の路肩には6台が縦列駐車。この先はバリケードで通行止めとな
っている。葉をすっかり落とした枝に朝露が光り、エナガの群れが賑やかに寄っ
てきた。
源太夫滝を左に見下ろしながら山道に入る。10月の旅行で訪ねた仁淀川源流の
「仁淀ブルー」の印象が強烈で、ついつい地元の渓流を見て比較してしまうくせ
がついた。そんな目で見ても、但馬の渓流はどこも美しく、流れる水は清らかに
澄んでいる。川底を構成する岩の色が青ければ、この日の阿瀬渓谷だってきっと
「阿瀬ブルー」になる。深い淵の色を見ながら、そんなことを思ってみる。
今日は三脚を持ってきたので、ポイントで水の流れを撮ってゆく。月照滝の巻道。
阿瀬川の透明度は高い。川底までくっきりと透け、渓流魚が泳ぐのが見える。
不動尊を過ぎると紅葉の山が近寄る。標高が上がるにつれ、山は冬枯れの様相。
廃村入口の橋の脇にナメコを見つけた。橋を渡った渓流の様子。森はすっかり葉
を落として冬モードに入っている。ゆっくり登って1時間50分で廃村金山到着。
東屋で昼食を始めると、一組のパーティがやってきた。大きなビニル袋にドング
リを持った男性と少し会話。この先の金山峠まで行くという。ドングリは森に撒
くためなのだそうだ。広葉樹を増やすためか、クマの餌のためか、理由は尋ねな
かった。お湯を沸かし、カップ麺と食後のコーヒーを入れる。
復路、橋の下の沢におりて渓流を撮影。対岸に渡れば滝がよく見えそうだったが、
登山靴では渡渉が無理だったので諦める。登山道脇の渓流にも写欲をそそられる。
二段滝の看板がある落ち込みは絵になる。
不動尊の急坂を下りる。トチノキは葉を落とし、じいちゃんツリーに別れを告げ
る。何組かの上りのパーティとすれ違う。午後になって紅葉狩りの人が増えた様
子だ。最後は源太夫滝経由の遊歩道に回ってみる。左が源太夫滝、右が出会滝。
キャンプ場まで戻ると駐車の多さに驚く。やまめ料理の店は午後遅くの時間でも
賑わっていた。集落にあるヤマメ養殖池を見ていたら、村のおばさんに声を掛け
られた。これから店の手伝いに出るのだそうだ。おばさんに「山は綺麗だったで
しょう」と言われ、改めて今日の阿瀬渓谷歩きを振り返ってみた。
撮影:D7000+SIGMA10-20mm
【 登山日 】13年11月23日(土)
【 目的地 】阿瀬渓谷
【 山 域 】但馬
【 コース 】金谷P〜廃村金山ピストン
【 天 候 】晴れ
【メンバー】たじまもり夫婦
【 マップ 】持たず(エアリアマップ「氷ノ山」参照)
【 タイム 】P9:50…廃村11:40-12:20…P14:30
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