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遅い春の訪れ、阿瀬渓谷



新緑の阿瀬渓谷

GW後半、予報では3連休中日の4日が一番天気がよさそうだったので、みど
りの日のこの日に阿瀬渓谷歩きを計画した。2日続いた黄砂は3日目になって
も晴れなかったが、朝の陽射しが救いだった。

昨年のGWは、帰省中の長男と3人で歩いた我が家のホームゲレンデ。今回は
いつも通り夫婦だけで歩く。広場を見下ろす駐車ポイントには結構な車が入っ
ていた。広場には車やテントが並び、子どもたちのはしゃいだ声が聞こえてく
る。10時半の予定を少し遅れてスタート。谷向こうからオオルリの声を聞き
ながら車道を歩くヤエザクラは今年も満開で迎えてくれた。クジャクシダとヤマルリソウを撮っ
て源太夫滝のビューポイント。この先、車道が山道に変わる。道具を持った作
業の男性が追い越してゆく。聞けば、大雪でやられた遊歩道の整備に向かうと
いう。足元で目を引いたのはツルカノコソウ。

このところ魚眼レンズばかりで飽きてきたので、今日はしっかりマクロレンズ
で撮ろうと決めた。谷を彩るヤマザクラ、斜面にはタチツボスミレ。湿った場
所にはコチャルメルソウ。日当たりのよい場所にはオオタチツボスミレキケマンヤマエンゴサクニリンソウスミレサイシンなどに目をやりなが
ら、豊富な雪解け水を落とす渓谷を巡ってゆく。ときおりミソサザイの囀りが
沢音に割って入る。

ふと妻の帽子を見れば、川虫が止まっている。あとで調べてモンカゲロウと分
かった。空はいつしか薄曇りになって行ったが一時的なものだった。この日、
一番目についた花がミヤマカタバミだ。キクサキイチゲの開花もあったが、ま
だ数は多くない。エンレイソウもほとんど見かけなかった。これまでは不動尊
から上でしか見たことが無かったザゼンソウの花が、不動尊までのアプローチ
の、それもかなり下の方で咲いていたのには驚いた。ようやく雪が解けて春が
始まったばかりといった阿瀬渓谷なのであった。

大雪の影響で登山道は所々で荒れている。不動尊への急登でも、大きなトチノ
キが倒れていた。1年ぶりのじぃちゃんツリーに挨拶を。まさにこの場所で、
若き日の父がイッシキキモンカミキリという珍品を見つけたエピソードを妻に
聞かせる。父をここに散骨してから知ったエピソードに、導かれたのかなあと
思ってみる。不動滝は大量の水をどおどおと落としていた。

昨晩調子に乗って呑み過ぎたせいか、いよいよ本格的な老化の兆しか、不動尊
に出たときにはいつもに無く息が上がり、足腰がおぼつかない。お腹も空いた
が、お昼は金山まで我慢する。コゴミのポイントでは先客が摘んだ後があった。
食べごろのを少し頂く。所々に残雪を見ながら最後のアプローチ。

廃村に入るとハシリドコロがよく目についた。およそ2時間かけて廃村金山に
到着。とりあえず愛妻オニギリで腹ペコを収めながら、コゴミを茹でる。熱々
をマヨネーズでそのまま頂き、カップラーメンに入れてコゴミラーメンにする。
コゴミラーメンは自宅で一度試し済みであるが、山で食べるカップ麺バージョ
ンも大変美味しい。

村の奥の竹薮が伐採されて、すっきりした風景になっている。冨山さんのお宅
に御挨拶してから下山。不動尊の裏手は不動滝の滝口になっていて、こわごわ
身を乗り出して落ち込みをスローシャッターで切る。不動尊の崖を下り、わき
道に逸れて久しぶりに龍王滝を見に行った。

往路で撮りこぼしたトキワイカリソウを撮る。この花は崖っぷちを好んで咲く
ので、撮影ポジションをとるにも不安定である。ザゼンソウは、思いのほか沢
山の株があり、5月になって花が撮れるとは思いも寄らなかった。

からん橋を渡り思案橋まで戻ると、この時間からハイキングらしき関西弁の年
配二人に龍王滝までの所用時間を尋ねられた。マクロレンズのまま源太夫滝を
手持ちで撮るがブレてしまう。ヤマブキキランソウなどにレンズを向けつつ、
シャガが満開のスタートポイントに帰着。広場の子どもたちの歓声は続いてお
り、空にはすでに陽射しが戻っていた。

撮影:D90+SIGMA10mmFE,SP90MACRO

 【 登山日 】11年5月4日(水)
 【 目的地 】阿瀬渓谷
 【 山 域 】但馬
 【 コース 】広場入口路肩〜廃村金山ピストン
 【 天 候 】晴れ一時くもり
 【メンバー】妻たじま、たじまもり
 【 マップ 】持たず(エアリアマップ「氷ノ山」参照)
 【 タイム 】P10:44…廃村12:50-13:35…P15:55