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親子3人で歩く、阿瀬渓谷



新緑の阿瀬渓谷
新緑の阿瀬渓谷

ゴールデンウィーク前半にかけて長男が帰省した。最近になって彼は低山歩き
に目覚めたらしく、生活圏近郊の山を開拓している。そんな彼のリクエストも
あって、今年の春の阿瀬渓谷はレギュラーの我々夫婦と息子の3人で歩くこと
となった。

10時10分のスタートは、いつもの夫婦ペースに比べると随分と早い。すっ
きりと晴れ渡った5月最初の日、爽やかな空気が肌に心地よい。イチリンソウ
を見ながら車道を進み、いつもの八重桜に迎えられる。釣りの親子連れを下に
望みながら源太夫滝の東屋へ。オオルリの声が高い位置から降ってくる

登山道は整備が進み新しい解説板や道標が立っている。今回の撮影はシグマの
10mm魚眼に拘ってみる。マムシグサもいつもと違ったイメージ。からん橋を渡
る。声を掛けて記念撮影を撮る。(トップ写真) 長男が9歳の頃に一緒に歩
いた同じ場所の写真の記憶と重なったからだ。96年5月6日のその写真。変わら
ない風景の中で、息子の成長ぶりが14年の歳月を教えてくれる。

ヤマエンゴサクニリンソウヤマルリソウコチャルメルソウ
楽水で喉を潤し、やがて不動尊の急登にかかる。中間点に立つトチノキの根元
には父の魂が眠る。息子が「じいちゃんツリー」と呼んだので、これからはそ
う呼ぶことにしよう。春の息吹と、思いがけない孫の訪問に、目を細めている
に違いない。不動滝を右に見下ろして岩場をトレース。

コゴミのポイントでは、少し大きくなりすぎていた。残っている食べごろのを
摘む。ザゼンソウには遅すぎた。枯れた仏炎苞が所々に残っているだけだった。
トキワイカリソウに目をやり、架け替えられた橋を渡れば廃村金山。

分校跡地は東屋も建って整備された。案内板には最後の住人冨山利一さんの思
い出話が綴られ、当時の分校の写真が2枚添えられている。金山まで歩くハイ
カーはぜひこれを読んで、往時の金山部落の生活に思いをはせてみるとよい。

丸太のベンチに落ち着いて昼飯にする。おかずは茹でたてコゴミ。ほろ苦さと
青臭さが山の御馳走だ。食後は思い思いに散策。近くにミソサザイ*が止まっ
て鳴いたので、ザックに忍ばせてきた400mmF5.6で撮ってみる。分校前の広場
ではハシリドコロが変わらず咲いているのだった。

来た道を引き返す。このところめっきり中年太りの様相の私。今回の山歩きは
1年前に比べて随分体に堪えるようになった。特に下りが辛く思えた。少し体
重を落とさないといけないなどと、これまでは思っても見なかったことを考え
なければならなくなった。

じいちゃんツリーの前で記念撮影をして、急坂を下り切ったところでレンズの
キャップが無いことに気づく。じいいちゃんツリーの前に置き忘れてきたよう
だ。二人は先に行ってしまったが、私は再び登り返してじいちゃんツリーの前
へ。道の真ん中にキャップが落ちていた。ひょっとして、じいちゃんがもう少
しここに居てくれと呼んだのかもしれないなどと、柄にも無いことを思う。

二人に追いつき、あとはノンビリと花や風景を楽しみながら下っててゆく。
ゲートの八重桜に見送られて親子3人の山歩きを終えた。

撮影:D90+SIGMA10mmFE,*ED400F5.6

 【 登山日 】10年5月1日(土)
 【 目的地 】阿瀬渓谷
 【 山 域 】但馬
 【 コース 】広場入口路肩〜廃村金山ピストン
 【 天 候 】晴れ
 【メンバー】息子たじまY、妻たじま、たじまもり
 【 マップ 】持たず(エアリアマップ「氷ノ山」参照)
 【 タイム 】P10:10…廃村12:00-13:00…P14:20