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予定の出発時間は1時間オーバーしていたが、このコースを歩く我々夫婦のい つものペース。早起きして別の山域で野鳥観察を済ませていた私、朝が早かっ たのですでに腹ペコ状態。歩き始める前に、パンを齧って腹を落ち着かせる。 11時半歩行開始。 ヤマブキの黄色が目をひく。沿道の春の花々を見ながら、知っている名前のも のだけを声に出して確認しあう。渡来したばかりのオオルリがテリトリを張ろ うと、低い枝で鳴いていた。遠くでツツドリ、沢からはミソサザイの声。 カメラのレンズは鳥用の300ミリ、花用の90ミリマクロを準備した。望遠 レンズが重いので難儀するが、持って行かずに後悔するのも嫌で我慢する。 レンズ交換が億劫で、フデリンドウは300ミリで撮る。岩壁に沿ってニョロ と動いたのはヤマカガシ。 源太夫滝の広場ではファミリーが弁当を広げている。登山路に入り、しばらく は足が重かった。沢沿いで休憩し、上着を脱いでからは調子が上がった。 90ミリマクロで撮ったいくつかの花。 コチャルメルソウ、トキワイカリソウ、ヤマルリソウ、ミヤマカタバミ、 マムシグサ 途中渓流釣りが1名、竜王滝入口で年配の女性ハイカー。不動滝を越えると、 先ほどの女性の連れ合いがレジ袋を提げて下りていった。チラっと見えた内容 物、ザゼンソウのようだったが、庭で育てるつもりなんだろうか。渓流沿いの 高い枝でコサメビタキが数羽、鳴きあっていた。 ザゼンソウの花は大方終わっていたが、くたびれた仏炎苞を残したものが数株 あった。阿瀬渓谷の春も早と思い、例年より1週間早く登ってみたが、クサソ テツの群落の状況を見る限り、例年並みのように思えた。いつもならクサソテ ツの野原のあたりは、食べごろのコゴミで一杯。太いのを選んで、今晩の一品 にする。 13時、昨年と同じ沢沿いの場所でお昼にする。沢水を汲んでお湯を沸かし、 味噌汁を作るのは恒例。マヨネーズを持ってくればよかったねと言えば、茹で たのを味噌汁に入れたらと妻。グッドアイデアだ。採れたてのコゴミをさっと 湯がいて、さきほどの味噌汁に放り込んだ。これがまた美味しい。コゴミの少 々のアクと苦味とが、なまった体を浄化してくれるようだ。 30分ゆっくりしたあと廃村に向かう。ニリンソウ、キクザキイチゲ。 ご夫婦だろうか、仲むつまじい二人連れハイカーを追い越す。土橋を渡って、 金山廃村。倒壊した分校のオルガンが目に入る。さて、今年も冨山さんの家に お邪魔させてもらう。1年ぶりに、夫婦揃ってまたここまで歩いて来れたこと が嬉しい。見上げる萌黄の山肌に、シミジミと思う。ワサビはまだ小さかった。 カメノコテントウが飛んできたので狙ってみる。 廃村で30分ゆっくりしてから来た道を戻る。沢沿いにキセキレイが多い。 ときおり「ビッビッ」とカワガラスが飛び去るが撮れない。ミソサザイも声だ けは堪能する。行きと同じ場所で休憩。荷物を降ろしてリラックスモードに入っ たところで、真横の岩にミソサザイが飛来。慌てずゆっくりカメラに手を伸ば すが、待ってくれるはず無し。無理な姿勢で振り向いて何とかシャッターを切っ たが結果は散々。レタッチで誤魔化したミソサザイ、もう1カット。 車道に下りてからは、撮り残した花を撮影しながらブラブラと歩く。 イチリンソウ、キランソウ、カキドオシ、ムラサキサギゴケ、ムラサキケマン。 西日を受けた満開のヤエザクラに見送られ、駐車ポイントに咲くオドリコソウ を最後に撮って、この日の歩行を終えた。 撮影:D90+TAMRON SP-90MACRO,VR300F2.8 【 登山日 】09年4月19日(日) 【 目的地 】阿瀬渓谷 【 山 域 】但馬 【 コース 】バンガロー入口路肩〜廃村ピストン 【 天 候 】晴れ 【メンバー】妻たじま、たじまもり 【 マップ 】持たず(エアリアマップ「氷ノ山」参照) 【 タイム 】P11:30…不動尊上13:00-13:30…廃村14:00-14:30…P16:00 |