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たまにゃ夫婦で円山川/八鹿〜江原

 予定していた養父からの出艇を、八鹿の上小田橋からに変更した。体調不良
 のすのーべるさんが参加できなくなり、今日は妻たじまと二人の川下りとな
 った。妻ーべるさんが車の回送を申し出てくれ、出艇場所まで我々を送り届
 けてくれた。感謝。

 考えてみると、妻たじまと漕ぐのは初めてのことだった。私がスターン、妻
 たじまはバウに座った。天気は下り坂で、低い雲間から時折小雨が落ちるあ
 いにくの空であった。出艇場所は流れがあってかなり不安定。なんとか艇を
 流れに乗せて最初の瀬を下る。昨年の進水式の時に、鮎親爺にイチャモンを
 つけられた瀬である。すぐに大きな瀞場となり、伊佐橋まで続く。今日は妻
 たじまに漕がせて後ろでのんびりしようという計画は、彼女の最初の3スト
 ロークで脆くも崩れ去った。ちっともまっすぐ進まない。左に進む艇を右に
 持って行こうとすればするほど左に向かうのだ。今度は右。また左。そのた
 びに妻たじまに教育的指導を施したが、ついにツーリング終了までその効果
 は現れることは無かった。

 伊佐橋を過ぎると川幅一杯に広がったブロック堰堤。艇から下りてどこをポ
 ーテージするか調べた。左は段になっていて不可。後はどこも同じようなも
 のであった。堰堤下からの流れは3本に分かれる。左の水路は昨年下った。
 今回は真ん中を選んだ。堰堤下からはすぐに瀬。かなり大きな波が立ってい
 て、妻たじまのアドレナリンが一気に噴出。その後、私が大きな瀬を避ける
 コースを選ぼうとしても、彼女は瀬に突っ込みたがった。怖い物知らずとい
 うヤツである。

 瀬を突っ切ると、分かれていた水流が再び一本になる。右が本流で、真ん中
 と左の流れが横から合流する形である。合流地点は結構ヤバそうな雰囲気。
 おまけに、河原では家族連れがのんびりバーベキュー。ここで沈したらみっ
 ともないなあなど思いつつ、下見を終えて突っ込む。予定コースに入った途
 端、左に細い水路が現れ、思わずそちらに艇を入れる。結果オーライで本流
 に戻った。

 この下、昨年とは全く様子が変わっていて、ブロック堰堤が新たにできてい
 た。右端はブロックが切れているが、かなりの流れがある。妻たじまを乗せ
 ての通過は危ないと判断し、ここもポーテージ。その先が、昨年すのーべる
 さんと越えた(問題の)ブロック堰堤である。前回同様右端に寄り、様子を
 見る。今回ばかりは、ここを乗ったまま越えようとは思えない危険な水流で
 あった。真ん中、左端、どこをポーテージするのが適当か調べて回ったが、
 距離が短い分、右端が適当と判断した。

 左の河原にカヌー遊びのグループが休んでいるのを見ながら、左に大きく曲
 がる本コース最大の瀞場に向かった。夏場は鯉のネグラになっている浅瀬は
 まだ水草も繁っておらず、一度大きな魚影が泥を巻き上げて逃げていった他
 は、魚の姿を見ることは無かった。瀞場を漕ぎ切ると少し長い瀬がまっすぐ
 続く。左にも細い水路があり、瀬の下で合流する。瀬のたびに妻たじまは黄
 色い声を上げるのだが、川ではお願いだから静かにしてもらいたい。流れは
 再び緩やかになり、赤崎橋に達する。

 赤崎橋下のブロック越えは毎回厄介である。ここを通過する時には膝上まで
 濡れる覚悟が必用である。今回も私一人、冷たい思いをした。ただ、ウェッ
 トスーツの威力は絶大で、冷たさを感じたのは最初の短い時間だけであった。
 赤崎の河原で遅い昼食にした。釣りの親子3人がやってきて艇の横で糸を流
 していたが、獲物はなかなか掛からなかった。父親が竿を持ち、ようやく5
 cm程度の雑魚を釣り上げて面目を保った。静かな親子だった。

 昼食後、この日最後のコースに向かった。出艇直後、左の消波ブロックに立
 つ波は結構大きく、これに捕まらないよう右に艇を導く。ここはちょっと緊
 張する場所。その先、水流は2つに分かれる。合流地点で左にクランク。し
 ばらく瀞場が続く。サギ山はあいかわらず賑やかで、我々が通るとコロニー
 のサギが一斉に空に舞った。左岸には船を直す人が居て、鮎の季節が近いこ
 とを知った。

 ツツドリが鳴いたように思った。ひょっとしたら、先の親爺が船を叩く槌の
 音だったのかも知れない。次にこのあたりでは珍しいコジュケイが鳴いた。
 左からサラサラと稲葉川が合流し、速まった流れは江原の崖っぷちにあたる。
 その流れに乗ってしまい、崖の手前の渦で艇があっけなく180度回された。
 表面には出ていなくても、水の中では大きな水の動きが起こっている。川は
 よく人生に例えられるけど、川を流れてみればそのことがますます現実味を
 帯びて感じられるものだ。などと、妻たじまに教訓を垂れてみるが、こと彼
 女に対しては効果が無いことは分かっていた。

 江原の河原の手前、最後の瀬でも妻たじまの命令により右の急流に向かう。
 木の張り出しと合流地点での複雑な水流に気をつけながら何とか通過。ゆっ
 くり河原に艇をつけた。大人二人でのキィウィ2の川下りは始めてだったが、
 一人や子供を乗せた時とはかなり勝手が違った。スターンシートから一人で
 艇をコントロールするのは難しく、バウシートのパートナーとの息のあった
 パドリングが有効だと感じた。我々夫婦には難しい課題かも知れないのだが…
 瀬の面白さを今回初めて知った妻たじまであるが、いつかその怖さも知るだ
 ろう。預けてきた子供のことが気になって仕方のない彼女であったが、子供
 が巣立つまでカヌーに興味を持ち続けてくれると良いと思う。その時には、
 本当にのんびりと、心ゆくまで川を楽しんでみようや。その時まで、日本の
 川が残っていればの話ではあるが…

 【 行動日 】96年 5月 4日(土)
 【 河 川 】円山川
 【 流 域 】兵庫県北部但馬地方
 【 コース 】八鹿町上小田〜日高町江原
 【漕行距離】約8Km
 【 天 候 】曇り
 【メンバー】妻たじま+たじまもり on Keowee2
 【参考地図】5万図/出石
 【 タイム 】上小田橋 12:10 → 伊佐橋 12:20 → 寄宮堰堤 13:00 →
       赤崎河原 13:35-14:25 → 江原河原 14:45
 【 川情報 】★ポーテージ箇所
        (1) 伊佐橋下
        (2) 寄宮上
        (3) 寄宮下
        (4) 赤崎橋